若手大工がやりがちな改修現場の失敗例

――ベテランが教える「現場で信用を失わないための実務ポイント」

改修・リフォーム現場は、新築とはまったく勝手が違います。
特に経験の浅い若手大工ほど、「悪気はないが現場で嫌われる」「結果的に手戻りを出す」失敗を繰り返しがちです。

本記事では、改修現場で若手大工がやりがちな代表的な失敗例を整理し、
なぜ問題になるのか、どうすれば防げるのかを実務目線で解説します。


失敗例① 現地調査を甘く見て施工を始めてしまう

改修現場で最も多い失敗が、「現地調査不足」です。
既存建物は図面通りにいかないことがほとんどで、
・下地が想定と違う
・柱や梁の位置がズレている
・過去の増改築で納まりが崩れている
といったケースが日常茶飯事です。

若手大工ほど「とりあえず壊してから考える」傾向がありますが、
これは改修現場では致命的です。
解体後に想定外が見つかれば、工程遅延・追加工事・元請とのトラブルにつながります。

対策ポイント
・解体前に必ず納まりを想像する
・下地確認が必要な箇所は事前に相談
・「不明点は止める」判断力を持つ


失敗例② 既存を壊しすぎる・傷つける

新築の感覚で作業すると、改修現場では壊しすぎになりがちです。
特に多いのが、
・使える下地まで撤去
・養生不足による床・建具の傷
・設備・配線の誤切断

施主が住みながら工事をしている現場では、
「元に戻せない傷」はそれだけでクレームになります。

対策ポイント
・「壊す前に残すもの」を明確にする
・養生は作業の一部と認識する
・解体=作業ではなく、調査工程と考える


失敗例③ 元請・他職種と相談せずに判断する

若手大工がやりがちなのが、
「自分の判断で進めてしまう」ことです。

改修現場は、大工・設備・電気・内装が複雑に絡みます。
一見問題なさそうな加工でも、
・設備ルートに干渉
・防火・遮音性能が落ちる
・後工程が施工できなくなる
といった影響が出ることがあります。

対策ポイント
・迷ったら必ず元請に確認
・工程全体を意識して動く
・「相談できる大工」は現場で評価される


失敗例④ 音・時間帯・住人配慮を軽視する

改修現場は人が生活している場所で行われることが多く、
音・振動・作業時間への配慮が欠かせません。

若手に多いのが、
・朝一番から大きな音を出す
・共用部を無断使用
・住人からの質問を適当に流す
といった行動です。

これらはすべて、元請や管理会社の信用低下につながります。

対策ポイント
・作業前後の一声を意識する
・音が出る作業は事前共有
・住人対応は「工事の一部」と考える


失敗例⑤ 見えない部分の仕上がりを軽視する

改修現場では「どうせ隠れるから」と、
下地精度や納まりを甘くする若手も少なくありません。

しかし改修では、
・建具の建付け
・床鳴り
・壁の不陸
など、後から必ず不具合として表面化します。

ベテランほど「見えない部分ほど丁寧」です。

対策ポイント
・下地精度=仕上がり品質と認識する
・後工程の職人が施工しやすい状態を作る
・手直し=自分の評価が下がると理解する


若手大工が改修現場で信頼を得るために

改修現場で評価される大工は、
技術だけでなく段取り・配慮・相談力を備えています。

失敗を恐れず、
・確認する
・報告する
・止める判断をする
この3点を意識するだけで、現場での評価は大きく変わります。

改修対応力は、一度身につけば
「また呼ばれる大工」になる最大の武器です。

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