洗面台交換工事の基礎と実務ポイント――現場で失敗しない調査・施工の流れ

洗面台交換工事は、住宅リフォームの中でも依頼数が多く、単価も安定しているため、比較的参入しやすい工種です。しかし、簡単に見える作業内容の中には「漏水リスク」「納まり不適合」「既存排水位置とのズレ」「壁面補修の手間」など、現場での判断が仕上がりを大きく左右するポイントが多く存在します。

この記事では、工事会社・職人向けに 洗面台交換工事の基本から、現場調査・見積・施工の実務の注意点 をわかりやすく整理します。


目次

1. 洗面台交換工事の基本構成

洗面化粧台は主に次の要素で構成されています。

  • 陶器または人工大理石の洗面ボウル
  • 下台(キャビネット)
  • 水栓金具(単水栓・混合水栓・シャワー水栓など)
  • ミラーキャビネット(1面鏡・3面鏡・収納タイプなど)
  • 給水・給湯配管・排水トラップ

交換工事は「設備工事+家具設置+壁補修」の要素が混ざるため、意外と多能工的スキルが求められる仕事です。


2. 現場調査で絶対に確認すべきポイント

洗面台工事のトラブルの8割は「調査不足」が原因です。以下のチェックは必須です。

● ① 既存洗面台のサイズとスペース

  • 間口(幅)
  • 奥行き
  • 天井高さ
  • サイドの壁とのクリアランス

特に既製品間口より狭い壁の場合、削り・カットが必要!

● ② 排水位置(床排水 or 壁排水)

商品によって接続可能な位置が異なります。
ズレが大きい場合は「排水移設」が必要になる場合も。

● ③ 給水・給湯位置

新しい洗面台の給水位置とズレると、露出配管や延長が必要。

● ④ 壁クロス・床CFの状態

洗面台を撤去すると クロス跡やCF跡が露出 することが多いため、合わせて内装工事を提案できると満足度が高い。

● ⑤ 電源位置

照明内蔵タイプや三面鏡収納タイプは電源が必要。
既存にない場合は電気工事が発生。


3. 見積で注意すべき項目

洗面台工事は意外と追加工事が発生します。
必ず「見積内訳」を明確に提示し、トラブルを防ぎましょう。

● 必須項目

  • 洗面化粧台本体代
  • 既存撤去・処分
  • 給水・給湯接続
  • 排水トラップ接続
  • 止水栓交換(推奨)

● よく発生する追加

  • 床補修・CF張替え
  • クロス張替え
  • 電源移設工事
  • 排水位置変更
  • ミラーキャビネット用の下地補強

特に 止水栓の老朽化 は非常に多く、固着・破損・漏水のリスクから「交換前提で見積」が安全です。


4. 施工手順(プロ向け実務フロー)

① 元栓を止める・止水栓で水を止める

基本ですが重要。特に集合住宅では、元栓位置が特殊な場合があるので事前確認を。

② 既存洗面台の取り外し

  • トラップ外し
  • 給水・給湯管取り外し
  • ミラーキャビネット撤去
  • 本体撤去

壁を傷つけないよう慎重に。

③ 壁・床の補修

不要穴のパテ埋め、壁クロスやCF補修など。
キレイに納められるかが職人の腕の見せ所。

④ 新規洗面台の設置

  • 位置合わせ
  • レベル調整
  • L金物固定(必要な場合)
  • 排水接続
  • 給水・給湯接続
  • 化粧鏡取付(ビス位置重要)

排水トラップは勾配不足・締め付け不足が漏水の原因になるので要注意。

⑤ 動作・漏水チェック

  • 水圧
  • 排水速度
  • シャワーホースの出し入れ
  • 鏡内照明・コンセント動作

写真撮影も忘れずに。


■ ■ 5. 工事会社が差別化するポイント

● 丁寧な事前説明

「壁紙跡が出るかもしれません」「排水位置で追加が…」など
追加要素を先に伝えるとお客様の信頼度が急上昇。

● 取り扱いメーカーを増やす

TOTO・LIXIL・Panasonic・タカラなど、比較による提案力が強みになる。

● アフターフォロー

「3カ月後に点検します」
「水漏れ時の優先対応」
これだけでリピート率が大幅UP。


■ ■ まとめ

洗面台交換工事は、基本的な設備工事でありながら、排水位置や内装の納まりなど、現場判断が品質を大きく左右する工種です。
しっかり調査し、的確に説明し、丁寧に納めることでトラブルを防ぎ、紹介やリピートにつながる高単価工事へと育てることができます。

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