雨漏りを防ぐ!板金工事の基本と施工不良を防ぐポイント

建物の耐久性や快適性を大きく左右するのが「板金工事」です。屋根や外壁に使われる板金は、雨水を適切に排水し、建物内部を守る役割を担っています。しかし、施工不良があればわずかな隙間から雨水が侵入し、雨漏りや構造体の劣化につながりかねません。ここでは、板金工事の基本と、施工不良を防ぐためのチェックポイントを整理します。
目次
板金工事の基本と役割
板金工事とは、鉄板やガルバリウム鋼板、ステンレス、アルミニウムなどの金属板を加工して屋根や外壁に施工する工事を指します。主な役割は以下の通りです。
- 雨仕舞い:屋根や外壁から雨水を効率よく排出し、建物内部に浸入させない。
- 保護:建物の木材や断熱材を紫外線・風雨から守り、劣化を防止。
- 美観:外観デザインを整え、建物の価値を高める。
特に屋根や外壁の端部、窓まわり、笠木など「雨水が集中しやすい箇所」で板金工事の品質は重要になります。
よくある施工不良とトラブル事例
板金工事における不良施工は、目に見えにくくても後々大きなトラブルを招きます。代表的なものは以下です。
- 隙間や重ね代不足
板金の重なり部分が浅いと、風雨で簡単に水が吹き込みます。特に屋根の谷部分や外壁との取り合い部で発生しやすいです。 - シーリング不良
シーリング材が未充填だったり、施工後すぐに硬化不良を起こすと、そこから水が侵入します。 - 勾配不良
屋根や水切りの勾配が不足していると、雨水が流れず滞留し、錆や漏水の原因となります。 - 材料の切断・加工精度不足
板金の切断が不正確だったり、曲げ角度が甘いと、隙間や浮きが生じて劣化を早めます。

施工不良を防ぐためのポイント
施工トラブルを未然に防ぐためには、計画から施工、検査までの一貫した管理が不可欠です。
1. 設計・計画段階での確認
- 部位ごとの雨仕舞いを考慮した納まり図を用意する。
- 使用する材料の厚み・耐食性を仕様書で明確にする。
2. 現場での施工管理
- 重ね代や折り曲げ寸法は規定通りか確認。
- 勾配や排水経路に不自然な部分がないか事前チェック。
- 雨天時の施工は避け、湿潤下でのシーリングは控える。
3. 完了検査の徹底
- 目視で隙間・浮き・傷の有無を確認。
- 散水試験などで漏水の可能性を事前に確認。
- 写真記録を残し、後のメンテナンスにも活用。
板金工事で信頼を得るために
建築工事全般に言えることですが、「見えない部分こそ丁寧に施工する」ことが、長期的な信頼につながります。板金工事は仕上げ材の下に隠れる部分も多いため、発注者からはわかりにくい領域です。だからこそ、施工側が自主的にチェック体制を整え、不具合を出さないことが最も重要です。
さらに、施工後のメンテナンス提案も強みになります。定期点検や簡易修繕をセットで提供することで、施主との長期的な関係構築につながり、工事会社としての差別化にも有効です。
まとめ
板金工事は「雨仕舞い」を左右する重要な工程であり、一つの施工不良が雨漏りや建物劣化の原因となります。
重ね代・勾配・シーリングなどの基本を守り、施工後の検査を徹底することが、トラブルを未然に防ぐ最大のポイントです。確実な施工と誠実な対応こそが、顧客からの信頼を得る最短ルートといえるでしょう。