防水工事に関わる資格と職種 ~誰がどんな仕事をしているのか~

建物を水から守る防水工事は、専門性が高く、確かな技術と知識が求められる分野です。施工品質が建物の耐久性や安全性に直結するため、現場にはさまざまな資格者や職種が関わっています。今回は、防水工事に関わる主な資格と、現場でどんな人がどんな役割を担っているのかをわかりやすくご紹介します。
1. 防水工事に関わる主な資格
防水施工技能士(国家資格)
防水工事の現場で特に重要とされるのが「防水施工技能士」です。
これは、厚生労働省が認定する国家資格で、等級は1級・2級に分かれています。
- 1級:より高度な技術と経験が必要。現場のリーダー的存在として活躍。
- 2級:実務経験2年以上が目安。職人としての技術を証明するもの。
この資格には複数の工法(アスファルト防水、ウレタン防水、シート防水など)の区分があり、それぞれの専門技術が求められます。
有機溶剤作業主任者
ウレタン防水など、有機溶剤を使う作業では「有機溶剤作業主任者」の資格が必須になります。
健康被害のリスクを管理する立場として、安全作業の要となる資格です。
職長・安全衛生責任者教育
防水工事を含む建設作業では、作業員をまとめる職長や現場責任者が必要です。
この講習を修了することで、労働安全衛生法に基づいた現場運営が可能となります。
その他の関連資格
- 足場の組立て等作業主任者(高所作業がある場合)
- 高所作業車運転技能講習
- 建築施工管理技士(監督やマネジメント職)
2. 防水工事の現場に関わる職種と役割
防水工(ぼうすいこう)
いわゆる「職人さん」にあたる存在。実際に材料を使って施工を行う専門職です。
防水施工技能士の資格を持っていることが多く、以下のような作業を担当します。
- 防水層の下地処理
- 材料の塗布や張り付け
- 仕上げ・検査対応 など
経験と勘も大切にされる職種で、技術習得には一定の年数を要します。
現場監督・施工管理
工事全体をマネジメントする役割。工期・品質・安全・コストをバランスよく管理します。
以下のような業務を担います。
- 工事の進捗管理
- 職人への指示出し・連携
- 顧客との調整・報告
- 施工図や書類の作成・提出
施工管理技士の資格を持っている人が多く、大規模現場では欠かせない存在です。
営業・積算・見積担当
現場以外でも、防水工事に関わる人は多くいます。
営業や積算担当は、お客様との最初の窓口となり、信頼関係を築く重要な役割を担います。
- 建物の状態や要望のヒアリング
- 工法や材料の提案
- 見積作成・契約対応
顧客との信頼構築に加えて、現場との橋渡し役としての調整能力も問われます。
資材・物流・事務スタッフ
材料の管理や発注、事務処理などを担うバックオフィスの存在も重要です。
- 材料の在庫管理や手配
- 安全書類・施工記録の管理
- 協力会社とのスケジュール調整
特に複数現場を抱える会社では、これらの支援スタッフの力が工事の円滑な進行に直結します。
3. チームでつくる品質 ~連携の大切さ~
防水工事は一人の力だけでは成り立ちません。
職人、監督、営業、事務、資材担当…すべての人が連携して、はじめて高品質な施工が実現します。
たとえば:
- 営業のヒアリング内容を職人に正しく伝達
- 現場の天候対応を監督と資材担当が調整
- 職人の声を営業が拾って次の提案に活かす
このように、各職種が「防水のプロ」として自分の持ち場を果たし、相互に支え合うことで、長持ちする防水工事が可能になります。
まとめ
防水工事には、さまざまな資格者と職種が関わっており、それぞれが専門性を持って業務を遂行しています。
現場で手を動かす防水工だけでなく、管理者や営業、資材担当など、あらゆる人の力が合わさって、雨にも風にも負けない建物を支えているのです。
信頼できる防水工事を実現するためには、資格を持った技術者が在籍しているか、どのような職種が連携して対応しているかを見ることが大切です。