災害協定と建設業者の役割――地域に選ばれる会社になるには

「うちは公共工事もやっているが、地域とのつながりをもっと強めたい」
「入札以外でも行政と関係を築く方法があるのだろうか?」
そんな風に感じている地方の建設業者の方に、ぜひ知っていただきたいのが「災害協定」の存在です。
災害協定とは?行政と民間の連携ルール
災害協定とは、地震・台風・大雨などの自然災害が発生した際に、市区町村と民間事業者が連携して被害の拡大防止や復旧対応を行うための事前の取り決めです。
建設会社がこの協定に参加することで、災害時には道路の倒木撤去、土砂の除去、仮設通路の設置など、緊急を要する対応を担うことになります。
重要なのは、「被害が発生してから協力をお願いする」のではなく、「事前に協定を結んでおくことで、即座に動ける体制を整えておく」という点です。
建設会社が災害協定に参加するメリット
災害協定への参加には、企業としての大きなメリットもあります。
地域との信頼構築
自治体から「災害時に頼れる業者」として認識されることで、日常的な発注や相談も受けやすくなります。いざという時に動ける企業=信用できる企業として、長期的な関係構築につながるのです。
入札以外でのチャンス拡大
協定業者として実績を積むことで、災害関連の随意契約や復旧工事など、通常の入札以外のルートから仕事が舞い込む可能性もあります。
企業ブランディングの強化
地域に貢献する姿勢は、地元住民や社員の家族にも好印象を与え、会社への誇りや就職希望者へのアピールにもなります。

どんな会社でも参加できるの?
結論から言うと、参加できる可能性はありますが、事前に備えておくべき点も多いです。
自治体側は「本当に災害時にすぐ動けるか?」を見ているため、次のような点が確認されます:
- 重機や資材、車両などの設備体制
- 緊急時に動ける人員配置と連絡体制
- 担当者との日頃のコミュニケーション
- 平時の訓練や協定内容の理解度
災害はいつ起こるかわかりません。その時に本当に稼働できる体制を持っているかどうかが、参加のカギになります。
実例:ある地域の中小企業が評価された話
例えば、ある地方都市では、台風による河川氾濫で道路が一部寸断される被害が出ました。協定を結んでいた中小の建設会社は、早朝4時に市から要請を受け、1時間以内に現場に出動。土のう設置と通行止め対応を行い、被害の拡大を防ぎました。
この対応が評価され、その後の公共工事の指名や随意契約において、他社よりも一歩リードする存在になったといいます。
選ばれる企業になるためにできること
災害協定に参加するには、災害時だけの対応力ではなく、日頃の姿勢や地域との関係性も大きく影響します。
以下のような取り組みが信頼構築につながります。
- 地域の清掃活動やボランティア参加
- 地元イベントへの協賛や参加
- 地域の学校・団体との交流
- 防災訓練への協力
- 地域住民への広報・説明会への協力
また、自治体の担当部署との関係も日頃から意識しておきましょう。災害協定の相談・申請は一度きりではなく、更新や改善のタイミングもあるため、「顔の見える関係」が信頼の第一歩となります。
まとめ:地域に貢献する建設会社が選ばれる時代
建設業の社会的役割は、単なるインフラ整備だけではありません。災害時には「地域の守り手」としての責任が期待されています。
災害協定への参加は、会社の信用力を高め、受注チャンスを広げる可能性を持つ施策です。
あなたの会社も、地域に「選ばれる建設会社」へと成長するチャンスとして、災害協定の活用を検討してみてはいかがでしょうか?