リフォーム・修繕工事のおける防水工事の工程と期間 ~実際の施工フローを追う~

防水工事は、建物の寿命を守るうえで欠かせない工事ですが、実際にどんな流れで進められるのか、工期はどれくらいかかるのか、気になる方も多いのではないでしょうか。今回は、防水工事の一般的な工程と所要期間について、現場の流れに沿ってわかりやすく解説します。
1. 現地調査とヒアリング
防水工事の最初のステップは、現地調査です。
ここでは以下のポイントを確認します:
- 劣化状況(ひび割れ、膨れ、剥がれ等)
- 使用されている既存の防水材
- 雨漏りの有無や過去の補修履歴
- 周囲の環境(勾配、排水、下地状況など)
この調査結果をもとに、お客様と打ち合わせを行い、工法・材料・工期の目安を決めていきます。
2. 工事計画と見積もり
調査を終えると、施工プランと見積書の提出に進みます。
ここで提示される内容には以下が含まれます:
- 使用する防水工法(ウレタン・シート・FRP等)
- 工程と工期のスケジュール
- 材料費・人件費などの総費用
- 保証内容や施工後のアフター対応
正式な契約を交わした後、工事の準備に入ります。
3. 足場の設置・養生作業
高所での作業が伴う場合は、足場の設置が必要になります。
あわせて、周辺に塗料や防水材が飛散しないよう養生シートで保護を行います。
この工程は、1~2日で完了することが一般的です。
※戸建て住宅のベランダのみの施工など、規模が小さい場合は足場が不要なケースもあります。
4. 下地処理
防水材の密着性を高めるために重要なのがこの下地処理。
具体的には:
- 高圧洗浄で汚れを除去
- ひび割れ補修や不陸調整
- プライマー(下塗り材)の塗布
下地処理の良し悪しで、防水材の耐久性が左右されるため、プロの技術が問われる工程です。天候の影響を受けやすいことから、1~2日程度かけて丁寧に行います。
5. 防水層の施工
下地処理が終わると、いよいよ防水層の施工に入ります。
ここでの作業内容は工法によって異なりますが、代表的な例を挙げると:
- ウレタン塗膜防水:下塗り → 中塗り → 上塗り(通常2~3回)
- シート防水:接着剤を使ってシートを貼り付け、継ぎ目を処理
- FRP防水:ガラス繊維マットを敷き、樹脂を塗り重ねる
施工には乾燥時間も含まれるため、2~5日程度を見込むのが一般的です。
6. トップコートの塗布
防水層を保護するために、**トップコート(保護塗料)**を仕上げとして塗布します。
これにより、紫外線や風雨による劣化を抑え、防水層の寿命を延ばすことができます。
所要時間は半日~1日程度。
7. 最終検査・引き渡し
すべての施工が完了したら、最終チェックを行い、不具合や塗りムラがないかを確認します。
問題がなければ、施主に状態を確認してもらい、完了報告書と保証書を提出して引き渡しとなります。
防水工事にかかる期間の目安
| 建物タイプ | 工事内容 | 工期の目安 |
|---|---|---|
| 戸建てベランダ(ウレタン) | 足場なし・面積10㎡程度 | 3~5日 |
| マンション屋上(シート) | 足場あり・200㎡程度 | 1~2週間 |
| 工場や大型施設 | 面積や仕様により変動大 | 2週間~1ヶ月以上 |
※天候(特に雨)や気温によって乾燥に時間がかかることがあるため、余裕を持ったスケジューリングが大切です。
まとめ
防水工事は、下準備から仕上げまで段階を踏んだ丁寧な作業が求められます。
単に防水材を塗るだけではなく、下地処理や施工環境、乾燥期間の管理など、細かな工程が全体の品質を左右します。
建物を長く使い続けるためには、こうした施工フローを理解し、信頼できる業者に依頼することが重要です。
次回は「防水工事の費用相場と見積もりの見方」について、具体的な金額感も交えてご紹介します。