経審のウソ・ホント!よくある誤解と注意点まとめ

公共工事の受注を目指す建設業者にとって避けては通れない「経営事項審査(経審)」。しかし実際には、経審に関して誤った理解や、都市伝説のような情報が現場に流れていることも少なくありません。

今回は、そんな**「経審のウソ・ホント」**をテーマに、現場でよくある誤解や勘違いを一つずつ整理しながら、正しい知識と注意点をお届けします。


目次

ウソ①:「黒字じゃないと経審は通らない?」

→ ウソ。ただし評価は下がる可能性あり。

赤字でも経審は受けられます。公共工事への入札資格も得られます。

ただし、経営状況(X点)の評価には影響が出るため、黒字決算に比べて総合評定値(P点)が下がる可能性が高いです。毎年赤字が続いている場合は、改善計画の策定など対策が必要です。


ウソ②:「点数は決算さえよければどうにかなる」

→ 半分ウソ。技術力や社会性も大きな影響要素です。

「売上があればOK」と思っている会社も多いですが、技術職員の資格や人数(Z点)や、社会保険加入などの社会性(W点)も重要な評価対象です。

逆に、規模が小さくても

  • 技術者の体制が整っている
  • 社会保険・法令対応が万全
    であれば、一定の点数を確保でき、地域によっては十分な評価を得られます。

ウソ③:「一度審査を受けたらずっと有効」

→ ウソ。有効期間は原則「1年7ヶ月」。

経審の総合評定値(P点)は毎年の更新が必要です。決算後に速やかに再審査を受けなければ、次の入札に参加できなくなる可能性があります。

うっかり更新を忘れると、入札参加資格が切れてしまい、継続案件の受注チャンスを逃すことも。スケジュール管理には十分注意しましょう。


ウソ④:「うちは小さいから点数は上がらない」

→ ウソ。中小企業でも改善できるポイントは多い。

「中小だからどうせ無理」とあきらめる必要はありません。たとえば:

  • 社会保険を全員加入にする
  • 若手に資格取得を支援する
  • 決算内容を毎年改善する

といった地道な努力で点数アップにつながった事例は多数あります。

むしろ、スリムな組織だからこそ改善がスピーディに進むケースもあります。最初から“諦めない姿勢”が大切です。


ウソ⑤:「経審の点数は自治体ごとに違う」

→ 半分ホント。点数の計算方法は全国共通、でも格付け基準は自治体ごと。

P点(総合評定値)の算出方法は全国統一ですが、自治体ごとの格付け基準(どの点数帯がAランクかなど)はバラバラです。

例:

  • A市では「P点700点以上がA格付け」
  • B市では「P点650点以上でA格付け」

ということもあります。自社が参加したい地域の格付け基準を事前にチェックしておくと、より現実的な目標設定ができます。


ウソ⑥:「一度点数が下がったらもう戻せない」

→ ウソ。改善努力で再評価は十分可能。

たとえば

  • 黒字化に成功
  • 技術者を増員
  • 社会保険加入率100%達成

などの取り組みを行えば、翌年の経審で評価が改善されることは十分にあります。むしろ、毎年「どこを改善するか」を考えて動いている会社ほど成績が上がりやすい傾向にあります。


注意点:ウソに振り回されず、事前に準備を

経審は形式的で難しそうな制度に見えるかもしれませんが、本質は「健全な会社運営をしているか?」を見極めるためのものです。

数字だけを追うのではなく、

  • 毎年の決算を改善
  • 技術者を育成
  • 社会的責任を果たす(法令遵守・保険加入など)

という地道な努力こそが、最終的に信頼される建設会社への道となります。


まとめ:ウソ情報に注意し、正しい理解を

経審に関する誤解や都市伝説は多いですが、正しい知識を持ち、着実に準備を進めることが成功への近道です。

  • 点数が低くても、打つ手はある
  • 中小でも改善できるポイントは多い
  • 一度の失敗で終わらない

「経審はわかりづらいから…」と敬遠せず、正しく理解し、味方につけることが、公共工事で安定して成果を出す第一歩です。

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