塗料よりも施工品質が大切な理由

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――高い塗料を使えば、長持ちする塗装になるのか?

外壁塗装を検討するとき、多くの方が気にするのが「どの塗料を使うか」です。

シリコン塗料、フッ素塗料、無機塗料など、現在はさまざまな種類の塗料があります。

「耐久年数が長い塗料を使えば安心」

「高い塗料を選べば、長持ちする」

このように考える方も多いと思います。

もちろん、塗料選びは重要です。

しかし、塗装工事の現場で長年施工している職人の立場からすると、塗料と同じくらい、場合によってはそれ以上に重要なのが施工品質です。

どれだけ高性能な塗料を使っても、施工方法を間違えたり、下地処理を省略したりすれば、塗料本来の性能を発揮できません。

今回は、なぜ「塗料よりも施工品質が大切」と言われるのかについて、現場目線でご紹介します。


■ 高性能な塗料も施工次第で性能が変わる

例えば、耐久性の高い塗料を使用したとしても、

  • 汚れた外壁にそのまま塗る
  • 下地処理を十分に行わない
  • 塗料を薄めすぎる
  • 必要な塗布量を守らない
  • 乾燥時間を守らない

といった施工を行えば、本来の性能を発揮できません。

塗料は、メーカーが指定する施工方法や塗布量、乾燥時間を守ることで初めて、想定された耐久性を発揮します。

つまり、塗料の性能だけでなく、その性能を正しく引き出せる施工ができるかどうかが重要なのです。


■ 下地処理が塗装の耐久性を左右する

塗装工事で特に重要なのが、塗る前の下地処理です。

外壁には、

  • ホコリ
  • コケ
  • 古い塗膜
  • ひび割れ
  • 浮き

などの劣化がある場合があります。

これらを適切に処理せずに塗装を行うと、塗料がしっかり密着しません。

その結果、

  • 塗膜が剥がれる
  • 塗装が膨れる
  • ひび割れが再発する

といった不具合につながる可能性があります。

どれだけ高価な塗料を使用しても、下地が悪ければ長持ちする塗装にはなりません。

塗装は「何を塗るか」だけでなく、「何に塗るか」が非常に重要なのです。


■ 塗料には適切な塗布量がある

塗料には、メーカーが定めた標準塗布量があります。

塗料を薄く伸ばしすぎると、施工面積を多く塗ることができます。

しかし、塗膜の厚みが不足すれば、本来の防水性や耐久性が得られない可能性があります。

反対に、厚く塗りすぎても良いとは限りません。

塗料によっては、ひび割れや乾燥不良などの原因になる場合もあります。

大切なのは、塗料ごとに定められた適切な量を守ることです。

この判断には、施工経験や現場での正確な管理が必要になります。


■ 乾燥時間を守ることも施工品質

塗装工事では、塗る作業だけでなく「乾燥させる時間」も重要です。

下塗りを塗った後、十分に乾燥していない状態で中塗りを行えば、塗膜の密着性に影響する可能性があります。

また、天候や気温、湿度によって乾燥時間は変わります。

そのため、職人はその日の天候や外壁の状態を確認しながら、次の工程へ進むタイミングを判断します。

工期を短くすることだけを優先してしまうと、施工品質が低下する可能性があります。

良い塗装工事は、適切な時間をかけて行われます。


■ 職人の経験が仕上がりを左右する

同じ塗料を使っても、施工する職人によって仕上がりが変わることがあります。

なぜなら、建物は一軒ごとに状態が違うからです。

外壁の劣化状況や素材、日当たり、風通しなどを確認しながら、適切な施工方法を判断する必要があります。

例えば、同じ塗料でも、

「この外壁にはこの下塗り材が適している」

「この部分は補修してから塗装する必要がある」

といった判断が必要になります。

こうした判断力は、現場経験の積み重ねによって培われるものです。


■ 施工品質は見積書だけでは分からない

塗装工事を依頼するとき、見積金額や塗料の種類を比較する方は多いと思います。

もちろん、それらも大切な判断材料です。

しかし、

「どの塗料を使うか」

だけでなく、

「どのように施工するのか」

にも注目することが大切です。

例えば、

  • 高圧洗浄を丁寧に行うのか
  • 下地補修をどのように行うのか
  • 何回塗りなのか
  • 使用する塗料や施工方法が明確か
  • 工程ごとの写真を残すのか

などを確認すると、施工内容が分かりやすくなります。

価格だけではなく、工事の中身を見ることが重要です。


■ 高い塗料よりも、正しい施工

もちろん、耐久性の高い塗料を選ぶことは悪いことではありません。

しかし、高価な塗料を使えば必ず長持ちするわけではありません。

大切なのは、

適切な塗料を選び、正しい施工方法で、丁寧に施工することです。

塗料と施工品質は、どちらか一方だけが重要なのではありません。

建物の状態に合った塗料を選び、その性能を十分に発揮させる施工を行う。

この両方がそろって、初めて長持ちする塗装工事になります。


■ まとめ

塗装工事では、塗料の性能だけでなく施工品質が非常に重要です。

  • 下地処理を丁寧に行う
  • 適切な塗布量を守る
  • 乾燥時間を確保する
  • 建物の状態に合った施工をする
  • 工程を省略しない

こうした基本の積み重ねが、塗装の耐久性を左右します。

「高い塗料を使うこと」よりも、「その塗料の性能を正しく引き出すこと」。

それが、長持ちする塗装工事の本当のポイントです。

塗装工事を検討する際は、塗料の名前や価格だけではなく、どのような職人が、どのような工程で施工するのかにもぜひ注目してみてください。

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