元請から自然に単価交渉される大工の特徴

――値上げを言わなくても「この人なら高くても頼む」と思われる理由

改修・リフォーム現場で働く大工の多くが、一度はこう思ったことがあるはずです。
「腕には自信があるのに単価が上がらない」
「値上げを切り出すタイミングが分からない」

一方で、現場には自分から単価の話をしなくても、元請側から自然に条件を上げられる大工が確実に存在します。
その違いは、加工精度やスピードだけではありません。
元請が“お金を払ってでも確保したい”と感じるかどうかは、現場での立ち振る舞い全体で決まります。


① 元請の「考える手間」を減らしている

自然に単価交渉される大工は、元請の頭の中をよく理解しています。
元請は常に、工程・他業種・施主・管理会社など、複数の調整を同時に行っています。

そんな中で
・指示待ちをしない
・図面や現場状況を先読みして動く
・「次は何をすべきか」を自分で判断できる

こうした大工は、元請にとって極端に楽な存在です。

「この人が入っている現場は、細かく見なくていい」
この感覚を持たれた時点で、単価アップの土台はできています。


② 改修特有のイレギュラー対応がうまい

改修現場では、開けてみないと分からないことが必ず出てきます。
その時に評価が分かれます。

単価が上がらない大工
・「聞いてません」
・「これは自分の仕事じゃない」
・不満を態度に出す

単価が上がる大工
・状況を整理して報告
・考えられる対応案を提示
・追加・変更工事の線引きを冷静に説明

元請が求めているのは「全部やってくれる人」ではありません。
問題を一緒に解決してくれる人です。

トラブル時に頼れると感じた大工ほど、
「次は条件を良くしてでも押さえたい」と思われます。


③ 他業種・居住者への配慮が自然にできている

改修現場で元請が最も神経を使うのは、
実は居住者対応とクレームです。

・音や粉塵への配慮
・共用部の養生
・一言の声掛け

これらを当たり前にできる大工は、
元請にとって「現場を荒らさない人材」です。

特にマンション・テナント改修では、
一人の職人の態度が、現場全体の評価を左右します。

「この人を入れておけばクレームの心配が減る」
この信頼は、単価以上の価値があります。


④ 工程を止めない=現場全体を見ている

単価が上がる大工は、自分の作業範囲だけを見ていません。

・後工程を考えた納まり
・他業種が入りやすい状態で引き渡す
・無駄な手戻りを出さない

結果として、現場全体の流れが良くなります。

元請はこう感じます。
「この人がいると現場が回る」

この感覚を持たれた瞬間、
単価の話は“交渉”ではなく“必要経費”になります。


⑤ 完了後の一言で「次」が決まっている

仕事が終わった後、何も言わずに帰る大工と、
一言添える大工では、評価が大きく変わります。

・「次回はこの納まりの方が早いです」
・「この部分、将来メンテが必要になると思います」

この一言が、
元請にとっては現場を任せられる相談相手になります。

単なる作業者ではなく、
「一緒に現場を作る人」になった時、
元請の中で単価の基準が変わります。


⑥ 単価交渉は“結果”として発生する

重要なのは、
単価が上がる大工ほど「単価を上げてほしい」と言っていない点です。

・必要とされる
・代わりが効かない
・いないと困る

この状態を作れたとき、
元請の方から自然に
「条件、少し見直そうか」
という話が出てきます。


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まとめ:高単価は“現場対応の積み重ね”

改修・リフォーム現場で単価が上がる大工は、
特別な営業をしているわけではありません。

・現場を止めない
・元請を困らせない
・全体を見て動く

この積み重ねが、
「この人なら高くても頼む」
という評価につながります。

単価は要求するものではなく、
信頼の結果として付いてくるもの。
それが、仕事が切れない大工の共通点です。

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