特殊塗装とは何か?――付加価値で選ばれる塗装工事の実務と可能性

塗装工事というと、外壁や鉄部の「塗り替え」をイメージされがちですが、近年は機能性や意匠性を高める「特殊塗装」へのニーズが確実に増えています。
価格競争に陥りやすい塗装工事において、特殊塗装は中小工事会社が差別化できる有効な武器
の一つです。

本記事では、特殊塗装の種類や実務のポイント、提案時の考え方までを現場目線で解説します。


目次

特殊塗装とは?

特殊塗装とは、単なる美観回復を目的とした塗装ではなく、

  • 機能性の付加
  • 耐久性の向上
  • 意匠性・デザイン性の演出

といった付加価値を持たせた塗装工事の総称です。

一般塗装と比べて材料選定や施工管理の難易度は上がりますが、その分「技術力」「提案力」が評価されやすく、価格だけで比較されにくい特徴があります。


主な特殊塗装の種類と用途

① 防錆・重防食塗装

橋梁、工場、プラント、鉄骨階段などで多く採用されます。

  • エポキシ系、無機系塗料
  • 塗膜厚管理が重要
  • 下地処理(ケレン)が品質を左右

👉 公共工事や工場案件では定番の特殊塗装です。


② 断熱・遮熱塗装

屋根や外壁に施工し、室内温度の上昇を抑制します。

  • 工場・倉庫・店舗で需要増
  • 夏場の空調コスト削減を訴求
  • 効果説明は「数値」より「体感+実例」

👉 省エネ提案と相性が良い分野です。


③ 防滑・ノンスリップ塗装

階段、通路、駐車場、工場床などで使用されます。

  • 転倒防止が目的
  • 粒骨材の選定が重要
  • 美観と安全性の両立がポイント

👉 施設管理者・管理会社向け提案で効果的です。


④ デザイン・意匠塗装

モルタル調、石目調、エイジング塗装など。

  • 店舗・商業施設で採用
  • 職人の技量がそのまま品質に反映
  • サンプル提示が必須

👉 「この会社にしかできない」価値を作れます。


特殊塗装で重要な施工実務ポイント

下地処理が8割を決める

特殊塗装は、下地処理の出来=仕上がりです。

  • 既存塗膜の状態確認
  • 素地調整の方法選定
  • 含水率・錆残りの確認

👉 材料より「下地管理」が最重要です。


施工条件の管理

温度・湿度・乾燥時間は特に重要です。

  • 指定養生時間の厳守
  • 重ね塗り間隔の管理
  • 天候判断の基準共有

👉 無理な工程短縮はトラブルの元になります。


品質説明ができるかが差になる

特殊塗装は見た目だけでは価値が伝わりません

  • なぜこの塗料なのか
  • どんな効果があるのか
  • メンテナンスはどうなるのか

👉 説明できて初めて「高付加価値工事」になります。


特殊塗装は「提案力」がすべて

特殊塗装は、
「言われたから塗る工事」ではありません。

  • 現場を見て
  • 用途を考え
  • 課題を拾い
  • 解決策として提案する

この流れを作れる会社ほど、
価格競争から抜け出しやすく、リピートにもつながります。


中小工事会社が特殊塗装を強みにするコツ

  • 全部やろうとしない(分野特化)
  • 実績写真を必ず残す
  • 効果説明の型を作る
  • 無理な値引きをしない

👉 「できる工事」より「任せたい工事」を増やす意識が重要です。


まとめ

特殊塗装は、
技術力・説明力・提案力がそのまま評価される工事分野です。

価格で選ばれる時代から、
価値で選ばれる時代へ。

自社の強みとして育てていくことで、
安定受注と差別化につながる可能性を秘めています。

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