タイル工事の基本と実務ポイント――品質と利益を両立させる施工の考え方

タイル工事は、外装・内装を問わず「仕上がりの良し悪し」が一目で分かる工種です。デザイン性・耐久性に優れる一方で、下地不良や施工手順のミスによる浮き・剥がれ・割れといったトラブルも起こりやすく、工事会社にとっては技術力と管理力が問われます。本記事では、初心者工事会社でも押さえておくべきタイル工事の基本から、現場実務・利益確保のポイントまでを解説します。


目次

1. タイル工事の主な種類と用途

タイル工事は施工場所によって注意点が異なります。

  • 外壁タイル:耐候性・下地追従性が重要
  • 床タイル(玄関・土間・店舗):下地強度とレベル管理が最重要
  • 水回りタイル(浴室・洗面):防水・納まり・目地処理が肝
  • 意匠タイル(アクセント壁):割付と仕上がり精度が評価を左右

「同じタイル貼り」でも、用途別に施工リスクが違うことを理解しておく必要があります。


2. 施工前調査が品質を左右する

タイル工事で最も重要なのは施工前調査です。

チェックポイント

  • 下地の種類(RC、ALC、木下地、モルタル)
  • 不陸・クラックの有無
  • 既存仕上げの浮き・剥がれ
  • 湿気・水掛かりの有無

特に改修工事では、**「貼れるかどうか」より「長期的に持つか」**の判断が重要です。下地処理を省くと、後の補修リスクが一気に高まります。


3. タイル工事の基本的な施工の流れ

現場での基本的な流れは以下の通りです。

  1. 既存撤去・下地補修
  2. 不陸調整・プライマー塗布
  3. 割付・墨出し
  4. 接着剤またはモルタル塗布
  5. タイル貼り付け
  6. 目地詰め
  7. 清掃・仕上がり確認

この中でも特に重要なのが
**「割付」と「下地処理」**です。
割付が甘いと、端部の細切りや不自然な目地幅が発生し、クレームにつながります。


4. よくある施工トラブルと防止策

浮き・剥がれ

  • 下地清掃不足
  • 接着剤の選定ミス
  • オープンタイム超過

割れ・欠け

  • 下地のたわみ
  • タイル叩きすぎ
  • 養生不足

目地不良

  • 目地材の練り不足
  • 施工環境(気温・湿度)無視

これらのトラブルは、施工手順を守るだけで防げるものが大半です。


5. 見積・原価管理で赤字を防ぐ考え方

タイル工事は材料費だけでなく、手間とロスが利益を左右します。

原価管理のポイント

  • タイルロス率を見込む(5〜10%)
  • 下地補修を必ず別項目計上
  • 目地・副資材を軽視しない
  • 割付・加工手間を人工に反映

「貼るだけ単価」で請けると、ほぼ確実に利益が残りません。
工程ごとの人工分解が重要です。


6. 中小工事会社が差別化できるタイル工事とは

差別化のポイントは以下です。

  • 下地調査・補修力を説明できる
  • 割付図や施工手順を事前提示
  • 写真付き施工事例の活用
  • 左官・防水との一括対応

「きれいに貼れる」だけでなく、
**「なぜ長持ちするかを説明できる会社」**は選ばれやすくなります。


まとめ:タイル工事は管理力が価値になる

タイル工事は職人技に見えがちですが、実際は
下地調査・工程管理・原価管理が品質と利益を決めます。

  • 施工前調査を怠らない
  • 割付と下地を最優先
  • 安請けせず工程ごとに見積る

これらを徹底することで、タイル工事は
クレームの多い工事から、信頼を得られる工事へと変わります。

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