公共工事って儲かるの?

建設業者が知っておきたいメリット・デメリット


「公共工事って儲かるの?」
「ウチみたいな中小でも取れるの?」
「入札って面倒なんじゃないの?」

そんなふうに思っている建設業の方、意外と多いのではないでしょうか。
公共工事は、国・都道府県・市区町村など、いわゆる“お役所”が発注する工事のこと。道路や学校、公共施設の改修や、災害復旧などがその代表です。

最近では、民間工事が減ってきたこともあり、「公共を取って安定させたい」という会社も増えています。

とはいえ、メリットばかりではなく、注意すべき点もあります。
今回は、公共工事のリアルなメリット・デメリットをわかりやすく整理しました。


✅ 公共工事のメリット


① 支払いが確実で遅れない

公共工事の最大のメリットは、なんといっても**「支払いが確実で安心」なことです。
国や自治体が発注元なので、倒産の心配がなく、請負契約に基づいて
決まった期日に確実に支払ってもらえます**。

民間だと「代金の遅延」や「未払いトラブル」がどうしても発生しますが、公共工事では基本的にあり得ません。
資金繰りが安定するという点では、かなりの安心材料です。


② 受注が継続しやすい

一度、公共工事で実績を積めば、入札のランク(格付け)や評価点が上がりやすくなります。
すると、「指名競争入札」や「随意契約」の機会が増えて、受注しやすくなります。

自治体によっては、「地域密着の会社」を優先的に選ぶ制度もあり、コツコツ実績を積めば安定して仕事を取ることができるようになります。


③ 景気に左右されにくい

民間工事は、景気が悪くなると一気に減ります。
特に住宅や店舗リフォームなどは、コロナや物価高の影響で予算が削られがち。

その点、公共工事は「予算ありき」で動くため、景気が悪くても案件数がある程度確保されます。
長期的に見ても、会社の収入源を安定させたいなら、公共工事は強い味方になります。


⚠️ 公共工事のデメリット


① 入札に手間と時間がかかる

「公共工事は面倒くさい」と言われる一番の理由がこれです。
受注するにはまず、建設業許可だけでなく「経営事項審査(経審)」や「入札参加資格申請」が必要になります。

また、入札や契約、報告書類などが非常に細かく、提出書類の多さ・ルールの厳しさに戸惑う会社も多いです。

とはいえ、一度仕組みを作ってしまえば、毎年のルーティンで対応できるようになるため、最初だけ少し頑張ればOKという見方もできます。


② 価格競争が厳しい

公共工事は基本的に「最低価格での競争」が中心。
特に「一般競争入札」では、落札率が90%以下になることもあり、利益率はかなり低くなりがちです。

また、落札後も「予算ありき」で設計されているため、変更や追加工事が出ても認められにくいという特徴があります。

「公共工事=儲かる」というイメージは、実際には**“儲けは少ないけど、安全に継続できる”仕事**というほうが近いかもしれません。


③ 施工の自由度が低い

公共工事は、設計・仕様がガチガチに決まっていて、「現場で工夫する余地が少ない」のも特徴です。

たとえば、

  • 材料はこのメーカーのこの製品
  • 工程表通りに進めること
  • 写真はこのアングルで撮影
    など、細かい制約が多いため、柔軟性や現場判断が求められる民間工事とは大きく異なります。

「自由に現場を動かしたい」タイプの会社には、少しストレスになるかもしれません。


✅ 結局、公共工事はやるべきか?

答えは、**「経営を安定させたいなら“やるべき”」**です。
特に、

  • 民間が減ってきた
  • 季節や景気に左右されやすい
  • 定期的な仕事が欲しい
    という会社にとって、公共工事は「第二の柱」になり得ます。

ただし、最初は書類・申請・ルールなどの負担が重いのも事実。
そのため、最初の導入だけは「専門家(行政書士など)」に任せるのも手です。


✅ まとめ:儲けより「安定」や「信用」に価値がある

公共工事は、民間のような大きな利益は出にくいかもしれません。
でも、

  • 支払いが確実
  • 継続受注の可能性
  • 景気に左右されにくい
    といった強みは、これからの建設業にとって非常に重要なポイントです。

“儲けは少ないけど、会社が続く”
それこそが、公共工事最大の価値かもしれませんね。

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