電気通信工事に関わる資格と職種 ~専門性と信頼性を支える人たち~

こんにちは!
今回は、電気通信工事に携わるうえで必要となる「資格」や「職種」についてご紹介します。
この分野は技術革新が早く、通信の安定性や安全性を保つためにも、高度なスキルと資格を持った技術者の存在が欠かせません。
この記事では、どんな資格があるのか、現場ではどんな職種が活躍しているのか、そしてそれぞれの役割について詳しく解説します。


目次

1. なぜ資格が必要なのか?

電気通信工事は、建物の内外で通信設備やネットワークを構築する仕事です。インターネットの普及やIoT機器の増加により、その重要性は年々高まっています。
通信ケーブルや装置は、高度な技術で正確に施工・接続されなければなりません。もし誤配線や接続不良があると、通信障害や情報漏洩など、重大なトラブルにつながる可能性も。

そのため、法律で定められた範囲の工事には「有資格者による作業」が義務付けられており、現場では資格の有無が仕事の幅を大きく左右します。


2. 電気通信工事に必要な主な資格

2-1. 工事担任者(国家資格)

電気通信工事における最重要資格の一つが「工事担任者」です。これは、ユーザー(一般家庭や事業所)の通信回線と端末(電話機、FAX、ルーター等)を接続する工事を行うために必要な国家資格です。

主な区分:

  • AI(アナログ回線)種・DD(デジタル回線)種
  • 総合種(AI・DDの両方対応)
  • 第一種・第二種・第三種(工事の範囲と規模に応じて)

:企業のPBX(ビジネスフォン)を設置する工事には「AI・DD総合種」または「AI・DD第1種」の工事担任者が必要です。

2-2. 電気通信主任技術者

主に通信事業者や大規模ネットワーク設備の管理・保守を担うための資格です。
事業用通信設備の工事や維持に責任を持つ立場の技術者に必要で、企業の通信インフラ整備に携わるなら必須といえる資格です。

区分:

  • 伝送交換主任技術者
  • 線路主任技術者

現場レベルよりも管理・設計寄りの職務で活躍することが多く、キャリアアップを目指す技術者に人気です。

2-3. 第二種電気工事士

電気通信工事そのものには直接必要ありませんが、現場での電源供給回路(コンセント増設など)を扱う際に必要です。
通信機器の設置時には電源工事もセットで発生するため、通信工事と電気工事の両方をカバーできると仕事の幅が大きく広がります。

2-4. 民間資格(ネットワーク系)

現場で働くうえで、国家資格とは別に民間資格も評価されます。代表的なものとして:

  • CCNA(Cisco Certified Network Associate)
  • ネットワークスペシャリスト試験(情報処理技術者試験)
  • 工事安全管理者研修・低圧電気取扱特別教育などの安全講習

こうした資格はスキル証明だけでなく、キャリアアップや現場の信頼獲得にも役立ちます。


3. 電気通信工事に関わる主な職種

現場では、多くの職種が協力しながら工事を進めています。ここでは代表的な職種をご紹介します。

3-1. 電気通信工事技術者

実際にケーブルを引き、機器を設置し、配線を整える職人です。工事担任者資格を持つ人が中心となり、安全かつ正確な施工を行います。

主な作業内容:

  • 配線ルートの設計・実施
  • 光ファイバーやLANケーブルの敷設
  • ネットワーク機器の設置・初期設定
  • 各種テスターでの導通・速度チェック

3-2. ネットワークエンジニア

通信工事のうち、より設定・設計寄りの作業を担います。ITインフラに関する知識が必要で、以下のような作業を行います:

  • 機器(ルーター、スイッチ、AP)の設定
  • IPアドレスの割り当て・VLAN構築
  • トラブル発生時の原因切り分けと対応

現場に常駐するケースもあれば、外部からリモート対応する形もあります。

3-3. 施工管理技術者・現場代理人

通信設備工事でも施工管理の役割は不可欠です。現場での安全管理や進捗管理、書類作成、協力会社との調整など、工事全体の司令塔となる存在です。

主な仕事:

  • 現場の安全衛生管理
  • 工程表の作成と進捗管理
  • 発注者や施主との打ち合わせ
  • 写真管理・図面修正・報告書作成など

資格としては「電気通信工事施工管理技士補」および「電気通信工事施工管理技士(1級・2級)」が2019年度より制度化されており、通信設備工事の施工管理を行ううえで重要な国家資格となっています。

3-4. 協力会社スタッフ・下請業者

通信工事の多くは元請からの依頼で**協力会社(外注)**が施工を担います。電気通信工事業者、個人事業主、設備系の多能工など、多様な立場の人々が現場で力を合わせて工事を進めています。

こうしたスタッフも、必要に応じて工事担任者資格を保有しており、現場ごとの契約条件に応じて業務に従事しています。


4. 資格取得のメリットとキャリアパス

ステップアップの一例:

  1. 現場作業員(無資格)として経験を積む
  2. 工事担任者(第2種)取得 → 小規模案件を担当
  3. 電気通信主任技術者 → 施工管理や設計にも進出
  4. CCNAなどのネットワーク資格取得 → 上位設計職へ

資格があることで得られるもの:

  • 現場の信頼(「あの人に任せれば安心」)
  • 工事受注の条件クリア(資格保有が必須なケースも)
  • 自身のスキル証明
  • キャリアチェンジ・独立の選択肢が増える

最近は女性技術者や若手の参入も進んでおり、資格取得を通じてスキルアップ・収入アップを目指す人も増えています。


5. まとめ

電気通信工事は「目に見えない技術」を扱う世界ですが、その裏側では高い技術力と信頼を支える多くの専門職が活躍しています。
工事担任者や主任技術者などの資格は、施工の安全性や正確性を確保するうえで不可欠です。
また、職種ごとに役割は異なりますが、どれも現場にとっては必要不可欠な存在です。

これから電気通信工事に関わる方や、キャリアアップを目指す方は、自分の立ち位置や目指すゴールに応じて適切な資格取得やスキルの習得が必須ですね。

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