電気工事の種類と特徴~建物に必要な電気工事の全体像をつかもう~

建設現場に欠かせない電気工事。ひとことで「電気工事」といっても、実際にはさまざまな種類があり、対象となる建物や設備によって内容も大きく異なります。
今回は、電気工事の主な分類とそれぞれの特徴を、わかりやすく解説します。


電気工事の大きな分類

電気工事は大きく分けて「一般用電気工作物」と「自家用電気工作物」の2つに分類されます。

1. 一般用電気工作物

主に一般住宅や小規模な店舗など、低圧(600V以下)で電力会社から供給される電気を使用する設備です。
この範囲の工事では、第二種電気工事士や第一種電気工事士の資格を持った技術者が対応します。

例としては、

  • コンセントの新設
  • 照明の設置
  • エアコンの電源工事 など

2. 自家用電気工作物

工場、商業ビル、大規模施設などで使われる高圧または特別高圧の設備が対象になります。
この場合は第一種電気工事士のほか、電気主任技術者の関与が必要なこともあります。

対象となる設備には、

  • 高圧受変電設備
  • 動力系統(エレベーターやポンプなど)
  • 非常用発電機設備 などがあります。

このように、対象建物や電力の規模によって、工事内容や関与できる資格者が異なることが大きな特徴です。


よくある電気工事の種類と特徴

ここからは、現場でよく見られる電気工事を具体的に紹介します。

▶ 屋内配線工事

建物内の天井や壁の中に電線を通す工事です。照明器具やコンセント、スイッチなど、使用者が直接触れる部分に関わるため、安全性と使いやすさの両立が求められます。

▶ 分電盤工事

建物内に入ってきた電気を各系統に振り分ける役割を担う分電盤。この工事は、正確な回路設計と適切なブレーカー選定がカギとなります。

▶ 動力設備工事

主に業務用エアコン、エレベーター、コンプレッサーなど大きな電力を使用する機器の配線工事です。動力設備は負荷が大きいため、専門知識と安全対策が必須です。

▶ 通信・弱電工事

インターネット、電話、インターホン、監視カメラなどの配線に関わる工事。いわゆる「弱電」と呼ばれる領域で、情報通信系の業者が担当することもあります。

さらに最近では、IoT対応のスマート設備や省エネ機器の導入に伴う工事も増えてきており、技術の進化とともに施工の幅も広がっています。現場によっては、太陽光発電や蓄電池システムとの連携も必要になるため、柔軟な対応力が求められています。


営業として知っておきたいポイント

営業職の立場でも、電気工事の種類を把握しておくことで、より的確な提案や見積もり調整が可能になります。たとえば、

  • 動力設備が含まれるかどうかで配線やブレーカーの設計が変わる
  • 弱電工事が別途必要であれば、通信業者との調整が発生する
  • 高圧設備がある現場では、特別な届出や保安規定に注意が必要

など、現場ごとの条件に応じて工事の範囲が変わることが多いため、基本的な分類と特徴はぜひ押さえておきましょう。

また、現場の初期段階から電気工事の要件を共有しておくことで、後戻りの少ないスムーズな進行が可能になります。配線ルートや機器の設置スペースなど、建築との連携も大切です。


安全管理と顧客対応の重要性

電気工事の現場では、安全管理が最重要課題です。各種安全対策や環境規制の遵守は、施工の質と事故防止に直結します。最新技術や高性能な機材を取り入れることで、効率的かつ安全な作業が実現し、万が一のトラブル発生時にも迅速な対応が可能になります。さらに、現場での丁寧な作業と顧客との密なコミュニケーションが、信頼関係の構築に大きく貢献します。


目次

まとめ

電気工事は、建物の種類・規模・用途によって大きく内容が異なります。
「住宅の照明工事」も「工場の高圧設備」も、同じ“電気工事”という枠の中にありますが、対応する技術や資格、設計の考え方はまったく違います。
営業・設計・現場それぞれの立場で、基本的な分類と特徴を知っておくことは、スムーズな工事進行と顧客対応につながる大きな強みとなるでしょう。

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