建設業の「案件紹介会社」と「営業代行会社」の違いとは?自社に合った営業支援の選び方

建設業においては、安定的な受注や新規顧客の開拓が経営のカギを握ります。しかし、多くの施工会社は「営業に人手が割けない」「紹介に頼っていて営業が回らない」という悩みを抱えています。そんな課題に対応する手段として活用されているのが、「案件紹介会社」と「営業代行会社」です。これらのサービスは一見似ているように思えますが、その内容や使い方には明確な違いがあります。

この記事では、案件紹介会社と営業代行会社の特徴や違い、そして自社に最適な営業支援を選ぶためのポイントを解説します。

案件紹介会社とは?

案件紹介会社は、建設業における「仕事の仲介役」として、元請けや発注者が持つ案件を施工会社に紹介するサービスです。簡単に言えば、案件紹介会社は仕事を持っている元請けと施工会社をつなぐ「マッチング」の役割を果たします。この仕組みでは、紹介された案件に対して施工会社が対応し、契約は元請けと施工会社の間で直接結ばれることになります。

紹介会社は、案件のマッチングに関与するのみで、契約内容や現場の進行など、具体的な業務には関わりません。報酬は、案件が成約した時点で、**紹介手数料(工事金額の数%)**として支払うのが一般的です。この仕組みでは、費用が発生するのは「案件が実際に受注されたとき」であり、営業活動にかかるリスクを低く抑えることができます。そのため、初めて利用する企業にとっては導入しやすい点が特徴です。

営業代行会社とは?

一方、営業代行会社は、施工会社に代わって営業活動を行う外部のパートナーです。営業代行会社は、営業戦略の立案やターゲットリストの作成、アポイントの取得など、営業活動の「入口部分」を担当し、施工会社に新規商談の機会を提供します。営業代行会社は、企業にとっては「営業マンの代わり」として機能しますが、商談が進む中での見積もりや契約交渉、クロージングなどは施工会社が担当します。

最近では、営業代行会社も「成果報酬型」を採用しているケースが増えており、案件が成約した時点で手数料を支払う形式が一般的になっています。この点では、案件紹介会社と報酬が発生するタイミングが似ていますが、アプローチの手段や過程は大きく異なります。営業代行会社は、営業活動のプロセス全体に関与し、施工会社の営業を外部から強力にサポートします。

最終的な契約の主体は、営業代行会社を通じて受注した場合でも、元請けと施工会社との間で直接契約が結ばれます。これにより、営業代行会社は契約に関与せず、あくまで商談のきっかけを作る役割に留まります。

両者の違いを比較

項目案件紹介会社営業代行会社
主な役割案件の紹介・マッチング営業活動の代行(アポ取得など)
クロージング施工会社が対応施工会社が対応
報酬形態案件成約時の紹介手数料案件成約時の成果報酬(手数料)
最終契約の主体元請けと施工会社元請けと施工会社
アプローチ方法既存の案件を紹介顧客に能動的に営業をかける
関与の範囲案件情報の提供まで営業活動(初期接触)まで

どちらを選ぶべきか?

自社の営業活動や目的に応じて、案件紹介会社と営業代行会社を使い分けることが効果的です。以下のような状況に応じて選択することで、より効率的に営業活動を進めることができます。

案件紹介会社が向いているケース

  • 今すぐ現場の仕事を増やしたい: 既存の案件を紹介してもらいたい場合、案件紹介会社は即効性があります。
  • 受け身でも良いので案件を紹介してもらいたい: 自社での積極的な営業活動が難しい場合には、案件紹介会社が有効です。
  • すでに営業先を持っている元請けと取引したい: 既に決まっている案件を紹介してもらいたい場合に向いています。

営業代行会社が向いているケース

  • 新規顧客を自力で開拓したいが人手が足りない: 営業代行は新規開拓に強みを発揮します。
  • 営業活動を外部に任せて、クロージングは自社で行いたい: 営業の初期段階(アポ取り)を代行してもらい、商談や契約は自社で行いたい場合に最適です。
  • 長期的な関係性を築ける元請けとの接点を作りたい: 営業活動を戦略的に行い、重要な取引先との関係を築きたい場合に有効です。

営業代行会社は単に「営業マンの代わり」をするだけでなく、戦略的な営業活動の強化に貢献します。自社ではリーチできなかった取引先との接点を増やすための重要な第一歩として活用することができます。

まとめ

建設業における案件獲得の方法として、案件紹介会社営業代行会社はどちらも有効な手段です。しかし、それぞれに明確な違いがあります。

  • 案件紹介会社は、既にある案件を紹介してくれる受け身の仕組みで、初期投資が少なく、すぐに仕事を得る手段として有効です。
  • 営業代行会社は、営業活動を能動的に代行し、商談の機会を創出する仕組みで、新規顧客開拓や戦略的な営業強化に役立ちます。

最終的な契約はどちらの場合も元請けと施工会社が直接結ぶことになります。また、報酬は共通して案件成約時に支払う手数料形式が一般的です。自社の営業課題や目的に応じて、どちらを選ぶかを見極めることで、効率的に受注の幅を広げることができます。

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